公開日: 2023.04.07 更新日: 2025.11.25
API連携が可能な予約システムとは?連携するメリットも紹介

予約システムとは、顧客からの予約についてオンラインで対応できるシステムです。予約システムは、API連携の機能を活用することで、他のシステムと連携することができます。他のシステムと予約システムの連携により、業務効率化や顧客満足度の向上を実現することが可能です。
この記事では、予約システムでAPI連携を実施するメリットについて、代表的なものを4つ解説します。また、API連携が可能な予約システムについても紹介するため、予約システムの導入を現在考えている場合は、ぜひご覧ください。
1. 予約システムとは?
予約システムとは、予約を要するサービスを利用する場合に、顧客がオンラインで簡単に予約できるシステムを指します。予約システムが人間に代わって予約受付や管理をするため、とても便利な仕組みです。
予約システムを利用することで、顧客側はスムーズに予約作業を行えます。また、予約システムを導入した側は、予約情報・顧客情報の効率的な管理の実現が可能です。
1-1. APIとは
API(エーピーアイ)とは、「Application Programming Interface」の略で、異なるシステムやアプリケーション同士をつなぐ仕組みを指します。たとえば、予約システムと顧客管理システムをAPIで連携すれば、予約情報が自動的に顧客データベースに反映され、履歴管理やマーケティングへの活用がスムーズになります。
ユーザーは直接APIを意識することはありませんが、ログイン認証や決済処理など、日常的に利用している多くのサービスの裏側で重要な役割を担っています。
1-2. 予約システムのAPI連携
APIを使うと、システム間でデータや機能などの連携ができます。予約システムにLINEのようなチャット機能を加えたいケースを例に、具体的に説明します。
APIがない場合では、チャット機能を一から開発して予約システムに搭載しなければなりません。しかし、もしAPIが公開されているチャットツールを利用する場合は作業がとてもスムーズです。公開されているAPIに対し必要な値を入力すれば、チャットツールの機能を取り込み、予約システム内でチャットができるようになります。
APIは、外部システムとデータのやり取りや機能を取り込むために、大きく役立つ存在です。API連携はチャット機能に限らず、決済サービスや顧客管理システム、メール配信ツールなど多様な外部サービスにも応用可能です。これにより開発工数を抑えながら機能を拡張でき、顧客にとって便利で効率的な予約体験を提供できるようになります。
2. API連携のメリット4つ
予約システムと他のシステムをAPI連携すると、導入する企業にさまざまなメリットがあります。
ここでは、予約システムでAPI連携を行うことの主なメリットを「リアルタイム連携」「コスト削減」「データ活用」「セキュリティ対策・顧客満足度」というポイントに絞って解説します。業務効率の改善のためにAPI連携に興味のある方は、ぜひ参考にしてください。
2-1. 情報をリアルタイムで自動連携できる
API連携が可能な予約システムは、異なるシステム間でデータをリアルタイムに反映します。たとえば、予約システムと店舗カレンダーを連携すると、入力した内容が瞬時に反映され、関係者全員が同じ最新情報を共有できます。情報をリアルタイムに共有できることで、予約の重複や管理ミスを防ぎ、顧客対応の正確性も向上します。
また、顧客管理システムと組み合わせた場合は、顧客情報や履歴が自動的に追加・更新されるため、再入力の手間や記録漏れをなくし、スムーズなサービス提供につながります。
2-2. システム内のデータを有効活用できる
予約システムでAPI連携をすることで、予約システムで管理している予約情報や顧客情報を、他のシステムと連携できます。
たとえば、予約システムを導入したときに、すでに顧客情報を管理するシステムを使っている場合は、API連携によって同じデータを共有することで、二重予約の防止が可能です。また、予約システムと分析システムを連携させて、予約情報を分析した結果をマーケティングに有効活用できます。
2-3. 開発コストを削減できる
システム開発には多くの時間と費用がかかります。また、システム運用には、エラーやバグの改修作業やバージョンアップ作業が不可欠です。システムの処理が高度になるほど、開発・運用にかかるコストは高くなります。
しかし、API連携によって、使いたい機能を一から開発する必要がなくなるため、システム開発コストの削減が可能です。また、システムのAPI連携は、開発コストだけでなく運用コストの低減にもつながります。
API連携の場合、必要なデータは連携先のシステムに存在するため、メンテナンスは不要です。連携先のシステムでメンテナンスした場合にも、予約システムに自動的に反映されます。
2-4. セキュリティ・レベルや顧客満足度を向上できる
近年、システムの安全性・セキュリティの確保は重要な課題です。システム開発のすべてを自社で行った場合、情報セキュリティの専門的な知識を要します。
しかし、専門知識がない場合でも、セキュリティ・レベルの高い外部APIを利用すれば、安全面で信頼できるサービスの提供が可能です。たとえば、GoogleアカウントやFacebookアカウントとの連携することで、高いセキュリティ・レベルの認証を実現します。
また、Googleのような広く普及している大手サービスとAPI連携すれば、システムの使い勝手はよくなります。システムの使いやすさはサービスの価値を高めるため、API連携により顧客満足度の向上につながります。
3. 予約システムとAPI連携可能な外部システム
予約システムは単体で使うだけでなく、APIを介してさまざまな外部サービスと連携できます。SNSやカレンダーアプリ、POS、CRMなどと連携すれば、予約情報の共有や顧客管理、売上把握まで一元管理することが可能です。ここでは代表的なシステムを紹介します。
3-1. SNS
FacebookやInstagramなどのSNSは、店舗専用の予約機能を提供しており、予約システムと連携することで集客と管理の両面でメリットがあります。SNS上の投稿に「いいね」やコメントが付くと拡散効果が期待でき、利用者がタグや位置情報を付けて投稿すれば、新規顧客の予約につながる可能性も高まります。
また、Instagramの地図検索機能を活用すれば、周辺の人気スポットを探すユーザーに効率よくアプローチできます。SNS経由の予約をシステムと自動連携すれば、ダブルブッキングの防止や顧客情報の一元管理も可能になり、運営の手間を軽減できることも大きな利点です。
3-2. カレンダーアプリ
予約システムとGoogleカレンダーやLINEカレンダーなどを連携させると、予約と通常の予定を一元管理できるため、業務効率が大幅に向上します。手動で予定を転記する必要がなく、APIを通じて自動的に予約情報が反映されるので、入力漏れや重複の防止につながります。
たとえば、サロンや飲食店では顧客の予約とスタッフのシフトを同じカレンダーで確認でき、会議室の利用管理やリマインド通知の自動化も可能です。外部カレンダーとの権限設定やプライバシー管理に注意すれば、スタッフ間の情報共有や顧客対応もスムーズになり、全体の運営を効率化できる点が大きなメリットです。
3-3. POS
POSシステムとは、「販売時点情報管理」を意味し、商品情報や在庫、売上データなどを一元的に管理できる仕組みです。予約システムと連携させると、会計データが自動的に反映されるため、リアルタイムで売上管理や在庫把握ができるようになります。会計データが反映されることで、ダブル入力の手間や記録漏れを防げるほか、売上分析や在庫予測の精度も高まります。
たとえば飲食店では、予約人数に応じた食材の在庫調整がしやすくなり、小売店では予約購入データを反映して仕入れや販売計画を効率化できます。クラウド型POSを活用すれば、複数店舗やスタッフ間で情報共有ができ、予約から会計までの流れをスムーズに管理できるのが大きな利点です。
3-4. CRM
CRMとは「Customer Relationship Management」の略で、顧客情報を蓄積・分析し、関係性を深めるための仕組みです。予約システムと連携することで、予約内容が自動的に顧客データに統合され、来店履歴や好み、キャンセル状況などを一元管理できます。一元管理することで、顧客一人ひとりに合わせたアプローチやプロモーションが可能となり、リピート率や顧客満足度の向上につながります。
飲食店やサロンであれば、顧客の過去の利用履歴をもとにおすすめメニューやサービスを提案でき、効率的なマーケティングや接客品質の向上を実現します。既存顧客との関係を強化することは、新規顧客獲得よりもコストを抑えられるため、競争力強化にも役立つ点がメリットです。
4. API連携できる予約システムを選定する際のポイント
API連携に対応している予約システムでも、提供される機能や使いやすさはさまざまです。導入を検討する際は、自社が必要とする情報を取得できるか、料金プランや操作性、サポート体制などを比較しながら選ぶことが大切です。
ここでは、API連携できる予約システムを選定する際のポイントを解説します。
4-1. 必要な情報を取得できるか
API連携に対応した予約システムを選ぶ際は、自社が求める情報をきちんと取得できるかを確認することが大切です。欲しい情報が得られない場合、せっかく導入しても活用できず、コストが無駄になる恐れがあります。システムごとに取得できるデータの種類や範囲は異なるため、まずは現状の課題を整理し、導入の目的を明確にしましょう。
導入の目標を明確にした上で、顧客情報や予約状況、売上データなど、自社の業務に欠かせない情報をスムーズに取得できるかどうかを見極めることが重要です。
4-2. プランが自社に合うか
予約システムを選ぶ際には、提供されているプラン内容が自社の利用状況に合っているかを確認する必要があります。システムによっては複数のプランが用意されており、プランごとにAPI連携の可否や利用できる範囲が異なる場合があります。
たとえば、基本プランではAPI連携ができず、上位プランや追加オプションでのみ利用可能といったケースもあります。料金体系もプランごとに異なるため、コストと機能のバランスを見極めることが大切です。導入前には、自社が求めるAPI連携機能がどのプランで利用可能かを明確にし、不要な機能に費用をかけすぎないように検討しましょう。
4-3. 連携・操作がしやすいか
API連携が可能な予約システムを導入する際は、実際の連携や操作のしやすさを確認しましょう。どんなに機能が豊富でも、管理画面が複雑で操作が難しいと担当者の負担が増え、業務効率が下がってしまう恐れがあります。
また、API連携の設定が専門知識なしでは難しいシステムもあるため、誰でも扱いやすい設計になっているかを見極めることが大切です。導入前には無料トライアルやデモ環境を利用し、操作性や連携の手順を実際に試しておくと安心です。日常業務にスムーズに組み込めるかどうかを事前に確認しておくことで、導入後のトラブルや負担を減らせます。
4-4. サポートが充実しているか
API連携ができる予約システムを選ぶ際は、サポート体制の充実度を必ず確認しましょう。開発者向けの仕様書やサンプルコード、利用時の制約が分かりやすく整備されていることは重要なポイントです。また、問い合わせ窓口の種類(チャット・メール・電話)や対応時間、日本語サポートの有無も大切です。
5. API連携が可能な予約システム4選
API連携にはさまざまなメリットがあるため、予約システムを利用する際にはAPI連携できるシステムを選ぶのがおすすめです。しかし、多くの予約システムの中でも、API連携が可能なものは限られています。
ここでは、API連携できる予約システムとして有名なものを4つ紹介します。ぜひ参考にしてください。
5-1. STORES 予約
「STORES 予約」のAPI連携機能では、社内基幹システムや業務系ツールと「STORES 予約」を簡単に連携できます。顧客管理や会計管理、営業・マーケティング活動など、業務負担を増やすことなく予約システムの導入が可能です。
「STORES 予約」でAPI連携機能を利用するには、スタンダードプラン以上のプランの契約が必要です。API連携によってデータの取り込みも自動でできるため、業務効率の向上につながります。
5-2. ChoiceRESERVE
2010年にサービスを開始した「ChoiceRESERVE」は、レストランやヘアサロンなど、多様な業界で利用されているクラウド型の予約システムです。「Pro」または「Enterprise」のプランを契約することで、API連携機能の使用が可能です。予約日時や予約数、合計金額、管理メモなどのさまざまなデータをAPIで取得できます。
社内基幹システムや業務系ツールなどと連携することによって、予約システムが持っている情報を顧客情報管理やマーケティングに生かせるのも魅力です。蓄積したデータを、予約枠の最適化や次年度以降の事業投資の判断材料として活用するのもよいでしょう。
5-3. SuperSaaS
「SuperSaaS」は、多業種・多言語に対応したネット予約システムで、開発者ドキュメント上ではAPIの仕様が公開されています。「SuperSaaS」のデータベースにアクセスすることによって、データの更新が可能です。
「SuperSaaS」にはユーザーAPI・アポイントメントAPI・フォームAPI・インフォメーションAPIの4つのAPIタイプがあります。決済サービスによる予約時のオンライン決済機能の実装に加え、各国の通貨が選択できるため、国際的なビジネスにも適しています。
5-4. リザエン
「リザエン」では、カスタマイズすることで、システム間のデータ連携やAPI連携ができます。専門のエンジニアによるサポートによって、自社の運用に最適な予約システムで業務の効率化が可能です。
カスタマイズの例を以下に挙げます。
- デジタルサイネージに予約状況を表示
デジタルサイネージ上に表示した予約状況によって、店舗や施設の予約状況・混雑状況を、顧客が視認できます。 - POSレジと連携
POSレジと連携し、売上データと予約情報をひもづけることによって、詳細な売上データ分析が可能です。 - シングルサインオン
既存の会員情報や社員情報、学生情報などのデータベースと連携し、発行済みアカウント情報で予約システムにログインできます。
カスタマイズには、リザエンのエンタープライズ版を利用する必要があります。エンタープライズ版では、カスタマイズに最適化された専用パッケージをベースに、課題解決に必要なカスタマイズを低コストで実現することが可能です。
まとめ
予約システムと他のシステムをAPI連携することで、予約システムに多様な機能を低コストで盛り込むことができます。また、適切な外部のシステムと予約システムをつなげることにより、セキュリティ・レベルや顧客満足度を高めることが可能です。
予約システムの「リザエン」では、エンタープライズ版を利用することで、他のシステムとAPI連携が可能です。専門のエンジニアがご要望に応じた提案からシステム導入までサポートいたします。予約システムの導入を考えている方は、ぜひ「リザエン」の導入をご検討ください。
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