公開日: 2022.09.21 更新日: 2025.09.26
予約システムを購入した場合の勘定科目|仕訳の例を紹介

予約システムには、「買い切り型予約システム」と「サブスクリプション型予約システム」の2種類が存在します。法的には予約システムの勘定科目については定められていませんが、会社の財務状況を把握するために、一般的な仕訳方法を知っておくことが重要です。
勘定科目の不適切な決定は、税務調査などが入った際に悪印象を与える可能性があるので、注意しなければなりません。予約システムの勘定科目は、予約システムの仕様や金額、会社の規模によって仕訳方法が変わります。
この記事では、予約システムを購入した場合の勘定科目について解説します。予約システムの種類ごとの記帳方法も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
1.【10万円以上】買い切り型予約システムを購入した場合の勘定科目
予約システムの勘定科目は、「消耗品費」または「通信費」のどちらかに分類されるのが一般的です。ただし、10万円以上かつ買い切り型の予約システムの場合は、時間経過によって価値が下がるという考えから、無形固定資産に該当します。
10万円以上の買い切り型予約システムを自社で使用する場合、無形固定資産として資産計上を行い、減価償却処理が必要です。
出典:国税庁「No.5461 ソフトウエアの取得価額と耐用年数」
25万円の予約システムソフトウエアを購入した場合の仕訳は、以下のように行います。
【購入時の仕訳】
借方 | ソフトウエア |
---|---|
金額 | 250,000円 |
貸方 | 当座預金 |
金額 | 250,000円 |
無形固定資産は、決算の時期に減価償却が必要です。減価償却時の仕訳は、以下のように行いましょう。
【減価償却時の仕訳】
借方 | 減価償却費 |
---|---|
金額 | 50,000円 |
貸方 | ソフトウエア |
金額 | 50,000円 |
減価償却費は、「取得価額×定額法の償却率」の計算方法で求められます。定額法の償却率は「1÷耐用年数」で求めることができ、自社利用目的ソフトウエアの耐用年数は5年です。
減価償却費の計算式を当てはめると、250,000×0.2で、減価償却費は5万円となります。
1-1.少額減価償却資産の特例を適用した場合
中小企業などが、30万円以下の減価償却資産を2006年4月1日から2022年3月31日までに取得した場合は、全額経費計上できる特例があります。
少額減価償却資産の適用条件は以下の通りです。
少額減価償却資産の適用条件 |
---|
|
出典:国税庁「No.5408 中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例」
注意点として、少額減価償却資産の特例が適用されるのは、「事業年度における減価償却資産の取得価額合計額が300万円に達するまで」と定められています。300万円を越えた分は、経費計上できないことを理解しておきましょう。
少額減価償却資産の特例を適用する際の仕訳は、以下の通りです。
【購入時の仕訳】
借方 | 消耗品費 |
---|---|
金額 | 250,000円 |
貸方 | 当座預金 |
金額 | 250,000円 |
少額減価償却資産の特例を適用した場合は減価償却が不要であるため、年度末の仕訳も行いません。
1-2.一括償却資産の損金算入を適用した場合
法人・個人事業主が10万円以上20万円未満の予約システムを購入する場合、一括償却資産の損金算入が適用されます。一括償却資産の損金算入を適用することで、減価償却資産を3年間にわたって均等償却を行うことができ、経費計上が可能となる制度です。
例えば、15万円の予約システムを購入した場合、取得価額の15万円を3年間の償却率(0.334)で割った金額を減価償却します。
一括売却資産を適用する際には、特別な書類などは必要ありません。購入時の仕訳は勘定科目を「一括償却資産」、年度末の仕訳は勘定科目を「減価償却費」として、以下のように仕訳を行いましょう。
【購入時の仕訳】
借方 | 一括償却資産 |
---|---|
金額 | 150,000円 |
貸方 | 当座預金 |
金額 | 150,000円 |
【減価償却時の仕訳】
借方 | 減価償却費 |
---|---|
金額 | 50,100円 |
貸方 | 一括償却資産 |
金額 | 50,100円 |
2.【10万円未満】買い切り型予約システムを購入した場合の勘定科目
10万円未満の買い切り型予約システムを購入した場合は、勘定科目を「消耗品費」として計上するのが一般的です。
消耗品費とは、「消耗性の費用」のことを指しますが、税法には厳密に定義されていません。一般的には、「使用可能期間が1年未満か10万円未満の什器備品の購入費」を、消耗品費として記帳する場合が多いです。
具体的には、以下のような品物が消耗品として扱われます。
消耗品費の例 |
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購入時の仕訳は、勘定科目を「消耗品費」とし、以下のように仕訳を行いましょう。
【購入時の仕訳】
借方 | 消耗品費 |
---|---|
金額 | 70,000円 |
貸方 | 当座預金 |
金額 | 70,000円 |
3.サブスクリプション型予約システムを購入した場合の勘定科目
サブスクリプション型予約システムは、予約システムを導入してもサービス本体を取得しないと考えられるため、資産計上は行いません。そのため、勘定科目は「消耗品費」ではなく「通信費」として仕訳をします。
通信費とは、会社運営のために使用する電話料金など、通信のために支出する費用です。具体的には、以下のような品目が通信費として仕訳されます。
通信費の例 |
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サブスクリプション型予約システムは、ソフトウエアを購入して使用するのではなく、インターネットを介してサービスを受け、システム利用料を支払います。勘定科目は「通信費」として仕訳を行うのが一般的です。
購入時の仕訳は、サブスクリプション型予約システムの導入費用を全額「通信費」として記載しましょう。
【購入時の仕訳】
借方 | 通信費 |
---|---|
金額 | 1,000円 |
貸方 | 当座預金 |
金額 | 1,000円 |
サブスクリプション型予約システムの利用料は、すべて経費として計上可能です。
4.予約システムを導入する際に有料サポート受けた場合の勘定科目
予約システムを導入する際、さまざまなサポートを受ける場合もあるでしょう。予約システムによっては、無料でサポートを受けられるケースもありますが、サポートの内容によっては費用が発生することもあります。
サポートに対して費用が発生した場合、勘定科目に明確な決まりはありませんが、「諸経費」や「支払手数料」として仕訳を行うのが一般的です。
【サポート費用を支払った時の仕訳】
借方 | 諸経費 |
---|---|
金額 | 600円 |
貸方 | 当座預金 |
金額 | 600円 |
サポート費用が予約システム使用料に含まれている場合は、予約システムの勘定科目に含めて計上しましょう。
5.業務効率化に効果的な予約システム「リザエン」の場合
予約システム「リザエン」は、200業種以上の予約システムに対応しています。上場企業から中小企業まで、さまざまな企業で導入実績があり、自治体・官公庁・学校法人の基準を満たすセキュリティ・サーバ管理体制が特徴です。
「リザエン」は事前決済の機能で、決済時の業務効率化をサポートします。事前決済は、「No Show」と言われる無断キャンセルのリスク減にも効果的です。会計業務面では、スタッフの業務負担の軽減や会計時のミスを防ぎ、トラブルリスクの軽減につながります。業務負担が減ることで、スタッフが接客などの業務に専念でき、人件費の削減とサービス品質の向上を期待できるでしょう。
予約システム「リザエン」は、月額料金制であるため、仕訳をする際にはサブスクリプション型予約システムの会計処理を行います。
まとめ
予約システムを購入した場合の勘定科目は、予約システムの種類によって異なります。また、価格や企業の事業規模によっても勘定科目が変わるので、経理に携わる方は、事前にしっかりと確認して会計処理をしましょう。
予約システム「リザエン」は、200以上のさまざまな業種の予約に対応しています。特に、事前決済システムは、業務負担や会計時のミスを減らす効果も期待できるシステムです。
予約システムを導入する際には、業務効率の改善を期待できる「リザエン」をぜひご検討ください。
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